バナー

シネアドとは?期待できる広告効果、特徴、料金、活用事例等を紹介

#広告コラム

最終更新日:2021年07月10日

<はじめに>

映画館に映画を見に行き、上映前になると流れるCM「シネアド」。

実はこのシネアドに高いプロモーション効果があることをご存知でしょうか。

60年以上の歴史を持つシネアドですが、映画館でしか放映されない企業CMも多く、
映画館ならではという環境のもと観客に対して、効果的な訴求が可能です。

ここでは、映画館での「シネアド」を利用したプロモーションについて、
その特徴と効果をご紹介させて頂きます。

さらに、シネアドを活用する際のポイントや事例もお届けしますので、
シネアドによる効果的なプロモーションにご活用ください。

シネアドとは?

冒頭でも軽く触れましたが、シネアドとは、映画の本編が始まる前に流れる広告のことを指しています。

「シネマ・アドバタイジング」の略になり、それぞれの頭文字を取って「シネアド」と言います。

映画館というクローズドな環境のもと、映画館ならでの巨大スクリーンや音響、
照明を利用してプロモーションができるため、独特の雰囲気の中で、
観客に効果的なプロモーションを行えるのが魅力です。

シネアドの特徴と効果

ここでは、シネアドの特徴と効果について詳しくご紹介させて頂きます。

シネアドの特徴について

エリアや属性を絞ってターゲティング可能

シネアドは、映画館の数だけプロモーションを行えます。
つまり予め全国の映画館からシネアドを放映したい映画館を絞り込むことが可能なわけです。

自社のプロモーションの効果が最大限に発揮できる商業圏を選定し、
そのエリアにどのような属性の顧客がいるのか絞り込むことによって、
費用対効果を高められます。

また、映画館のターゲティングだけでなく、
作品を絞ってシネアドを放映することも可能なため、
映画鑑賞をする顧客にぴったりと合わせることができるのです。

たとえば、お子様向けの映画に対してお子様と親御様を対象にした
自社プロモーションを展開したり、恋愛映画を対象にカップル向けの
イベント・プロモーションのCMを流すなどです。

スクリーンや来場者の増加で訴求効果が期待できる

シネアドによる自社プロモーションが過熱している背景には、
映画スクリーンや来場者の増加も関係しています。

下記の図をご参照ください。
こちらの図は、一般社団法人「日本映画製作者連盟」による
映画スクリーン数と来場者数の統計を示したものです。

参考元:日本映画産業統計|一般社団法人日本映画製作者連盟
http://www.eiren.org/toukei/data.html

これによると、2000年には2524スクリーンにとどまっておりましたが、
2017年には3525スクリーンに増加。

それに比例するかたちで、入場者数も2000年の1億3539万人から、
2017年には1億7448万3000人と飛躍的に伸びています。

これらの背景を踏まえると、
今後もシネアドによるプロモーションが活発化する傾向が予測できるでしょう。

特別な空間だからこそ認知度アップに

映画館でシネアドCMを流す特徴として、
大きなスクリーンと映画と同様の音響・照明効果が顧客にインパクトを与えます。

自社プロモーションの認知度アップに貢献しているのです。

テレビやラジオ、インターネット広告では得られない媒体だからこそ訴求効果が高まります。
普段なら購買意欲につながらない顧客に対しても、有効にアプローチできる点が特徴でしょう。

シネアドは売り場への導線も作れる

シネアドCM を放映する映画館は、
多くの場合複合型ショッピングモールと併設されている場合も多いです。

つまり、映画館に来場した顧客に対して、シネアドCMでインパクトを提供し、
そのままショッピングモールの売り場へ顧客を誘導するということも可能です。

シネアドを活用して、顧客に広く認知させ、
半券等を持参して実店舗へ見込み客を集客するといったパターンが良い例です。

シネアドの料金

シネアドの料金は配信するスクリーン数によって異なりますが、
100万円以下でも実施することが可能です。
また、やり方によっては数千万円の予算組みができます。

シネアドの効果について

自由度の高い訴求効果

シネアドCMは15秒・30秒・60秒・120秒・180秒など非常に長い尺で、放映することが可能です。
これにより、ストーリー性のある訴求ができるのです。
さらに、放映する時間が長いことから自由度の高いユニークなCMを作成することも可能。
映画館という雰囲気と合間って、シネアドCMだからこそ顧客に高い訴求が行えます。

シネアドCMは口コミの拡散効果が高い

映画館に足を運ぶ顧客の多くは、最新トレンドを自らリサーチし、情報を共有する傾向が強いです。

というのも、過去メガヒットを記録した映画として有名な「君の名は。」は、
映画公開前からSNSによる口コミが広がり、
公開1週目で、想定を超える12億8000万円を売り上げています。

映画公開となってからも、映画の良さがSNS等で瞬く間に拡散されました。

過去にも同じように公開前から口コミで拡散されて人気を呼んだ映画があることから、
映画館に足を運ぶ顧客には発信力があります。

つまり、シネアドCMもほかの媒体と比較して、
そのインパクトが強いことから拡散効果が十分に期待できるのです。

結果を出すために、シネアドでおさえておくべきポイントとその例

ここからは、シネアドCMを活用してプロモーションにおける結果を出すためには、
どうしたら良いのかそのポイントをご紹介させて頂きます。

費用対効果を高めるには上映スケジュールがポイント

自社プロモーションなどでシネアドを活用し、
費用対効果を高めるには上映スケジュールを自社の費用と見極めて設定することが重要です。

上映スケジュールやシネアド料金については、各映画館によっても異なります。

上映スケジュールには、さまざまな料金・メニューがあります。
たとえば、「全作品」でシネアド放映するのか「作品指定」で放映するのかによっても費用に差が出ます。

まずは自社プロモーションにおけるターゲティングをしっかり行い、
作品指定でも明確に顧客に訴求できるのであれば、
そちらの方が予算を下げることが可能です。

また、シネアド放映期間も長ければ良いのではなく、
明確に訴求したい顧客層に合わせる必要があります。

たとえば、広告代理店によっては「ターゲットプラン」と言って、
「学生向けの放映プラン」や「ファミリー向けの放映プラン」、
「シニア層にリーチする放映プラン」なども用意されています。

それぞれターゲット層によって、放映期間も柔軟に設定する必要があるのです。
広告費をかけるから良いのではなく、どれくらいの期間放映した方が、
ターゲット層にアプローチできるのかをしっかりと検討してください。

シネアドによる広告導線を考慮する

シネアドを放映する映画館は、ショッピングモールと隣接していることも多いですよね。
だからこそ、シネアド広告を放映するだけでなく、
実店舗へいかに誘導するかも考慮する必要があります。

たとえば、シネアド広告を見た顧客が、半券持参をして、
お得な特典が用意されているなど、その後の顧客獲得につなげていきましょう。

最近では、シネアド自体が体感型となっており、
映画館にきた顧客が自動車の試乗体験をできるもの、
さらにスマホアプリと連動してシネアドを楽しめるものも続々と導入されています。

YouTubeなどの動画素材をうまく活用する

最近では、YouTubeなどの動画プロモーションを積極的に活用する企業が増えてきました。
自社に動画素材がある場合には、
そのような素材をシネアドにも併用することで、広告費を抑えることも可能です。

このように、シネアドはほかの動画素材と併用できるところも魅力の1つ。
広告費を抑えながら、ぜひ費用対効果を高めていきましょう。

シネアド事例

ここでは、シネアドを導入した事例をご紹介させて頂きます。
どのように導入し、顧客獲得につなげているのかぜひ参考にしてください。

住民の転入促進を促す1分間シネアド上映!

参考元:YouTube https://youtu.be/eYW5jQ2R98A
PRTIMES https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000006886.html

奈良県生駒市は、不動産の正月合戦に合わせて
2016年11月26日(土)〜2017年2月24日(金)までの3ヶ月間に渡り、
大阪で働き、暮らしている20〜40歳のターゲット層に向けて、
転入を促す1分間のCMを作成・上映しました。

上映場所は、大阪市浪速区の「なんばパークスシネマ」の全スクリーンが対象で、
映画本編前に上映されました。

このキャンペーンは、内閣府の認定をうけた地域再生計画
「生駒の魅力発信プロジェクト」の一環としてスタート。
事業費の一部に、地方創生応援税制を活用し導入されています。

生駒市に対する事前の認知度調査では、
大阪に働く500人の子育て世代が生駒市について
「訪れてことがなく、あまり知らない」、「市の名前も知らない」と答える人が、33.7%も。

隣接する県ながら、認知度が低いことが明らかとなりました。
全11スクリーンで、3ヶ月間に渡り放映したことで、生駒市の認知度アップにつながっています。

ポルシェ新型車の体験シネアド上映!

参考元:PRTIMES https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000033416.html
3.9sec Experience公式HP https://www.porsche.co.jp/cayenne_journal/

ポルシェ ジャパン株式会社は、2018年8月10日(金)から8月23日(木)までの、
13日間に渡りTOHOシネマズ六本木ヒルズやTOHOシネマズなんばにて、
「3.9sec Experience」というタイトルで、45秒のシネアドを放映。

こちらのキャンペーンは、ポルシェから発売された新型「カイエン」が3.9秒で
時速100kmに到達する感覚を、実際に映画館にきた観客が体感できるというもの。

TOHOシネマズMX4Dなどの立体的映像などにより、
観客はそのスピードを体験し、臨場感とともに、お楽しみ頂けます。

映画館で新型車の良さを体感してもらうことによって、
その後の店舗での試乗体験につなげたい狙いがあります。

まとめ
シネアドを活用すると、ターゲティング、エリアをセグメントして広告実施することができます。
ショッピングモールに併設されているので、
クリエイティブ次第で店舗に誘導することができから、高い費用対効果が見込めます。

 

Relation関連記事

More articlesその他の記事