こんにちは。
ナンデモ広告の山田武士です。
フリーペーパー・フリーマガジンの広告って、スマホ時代のこのご時勢に
どうなのよ?と思われる方がほとんどだと思います。
新聞、雑誌などの紙系のマスメディアでも大変なのに・・・。
フリーペーパーなんて・・・と食わず嫌いの敬遠をされていませんか?
実際に、僕も部下とこんな会話をしました・・・。
スマホ時代のこのご時勢に、フリーペーパーってどうなんですか~?
・・・という感じです。
確かに媒体によっては部数と業績を落としている媒体もありますが、
実は伸びている媒体もあります。
その理由は、エリアに対するリーチ力!
地域によっては、新聞以上にエリアをカバーしているケースも多々あります。
実は、業績を伸ばしているフリーペーパーもある、混合玉砕のフリーペーパー広告市場。
というわけで、今回は、フリーペーパーについて話させていただきます。
それではいきましょう!
フリーペーパーの広告市場は2013年に下げ止まり、
この1年間は微増の回復基調!?
フリーペーパーの広告市場ですが、まずは以下のチャートを見てください。
(参照:日本の広告費)
この直近3年間のフリーペーパー、新聞、雑誌における広告市場について比較をすると、
新聞広告が2012年から広告費が下げ止まっていませんが、雑誌は2013年を底に横ばい。
フリーペーパーは2013年を底に回復基調 にあります。
なぜフリーペーパーは広告市場に回復の兆しが見えているのか?
その原因は2つになります。
新聞のエリアリーチ力の低下
新聞の購読者数の減少により、
「各地域における新聞の未購読者数が増える=エリアリーチ力が下がった」ことにより、
エリアマーケティングを重視している学習塾、英会話教室、分譲マンション、戸建て住宅、
介護マンション、エステサロン等のさまざまなクライアントの出稿がフリーペーパーに
流れ込んでいます。
フリーペーパー各紙のエリアリーチ力強化
新聞広告、新聞折込広告費のリプレイスを狙って、フリーペーパー会社はエリアを
細かくセグメントして全戸配布をしています。
たとえば、あるエリアの総世帯数が7万なら、この7万世帯に対して全部配布しています。
全戸配布することにより、民間の広告主のみでなく、
行政からも仕事を請け負ってきています。
その理由は、行政はお知らせをする際には、管轄しているエリアに対してまんべなく告知する必要があり、エリアによっては新聞よりもフリーペーパーのほうが適しているからです。
全戸配布戦略を全国展開で仕掛けている、
東証1部の株式会社中広のフリーペーパーの部数は順調に伸長!他にも続くメディアが・・・。
元々総合広告代理店だった中広が地域密着フリーペーパーに業務転換して数年が経ちますが、広告代理店の頃よりも業績は良く、増収増益で伸びています。
フリーペーパーはエリアによっては、他社と組んでVC(ボランタリチェーン)形式で
展開しています。1000万部の目標をかかげてまい進しています。
また、地域新聞社というこちらもジャスダックに上場している会社になるのですが、
2014年12月にショッパー社(旧:東京新聞ショッパー社)の株式を全て取得したのですが、
ここも同じように全戸戦略でフリーペーパーを展開しています。
時代の変化とともに、その時代に合わせてフリーペーパー会社も
いろいろと変えてきているんですね・・・。
時代の波にあわせて、変化していくんだよね。
まずジャンル別のフリーペーパーの特徴とプランニングで
押さえておくべきポイントを説明するね。
鈴木さんが知っているような媒体で紹介するよ。
もっといろいろな媒体を知りたい場合は、メディアカタログで調べてね。
どんなフリーペーパーがあって、具体的な広告実績も載ってるから、
鈴木さんも後で使ってみたらいいんじゃない。
ジャンル別フリーペーパーの特徴と人気のあるフリーペーパー
地域密着型フリーペーパー
地域密着型フリーペーパーは、読者層を絞り込んでコンテンツを展開するというよりは
エリアカバー率を重視しています。エリアのカバー率が上がればあがるほど、
媒体としての付加価値が高まります。理由は、新聞のエリアカバー率が下がっているからです。
そのため、中広、地域新聞社は5万部単位くらいでもエリアにきっちり届くような形で媒体を発行しています。
媒体例:FuRIMO(フリモ)
・媒体概要
名古屋市の月刊地域密着情報誌!市内区単位で版分け発行しています。
中日新聞販売店によるポスティングをメインに、市内主要駅やコンビニにも
設置しています。地域に密着した特集や話題性に富んだ記事で保存率も高いです。
・部数:167万部以上
※エリアを細かく版分けしてフリーペーパーを発行(5万部~6万部が中心です。)
・広告実績業界:
保険、スクール、学習塾、旅行、鉄道など、さまざまなクライアントが継続的に
広告を出稿しています。
媒体例:リビング新聞
・媒体概要
主婦・女性に圧倒的な支持を受ける、56エリア、815万部を発行する
フリーペーパー!読者モデル、体験取材、座談会、調査などに活用できる
読者組織「リビング・パートナー」を活用したリアルなプロモーション活動が可能です。
・部数:812万部以上
※56エリアにて全国展開
・広告実績業界:
健康食品, 化粧品, エステ・美容, ダイエット, アパレル・貴金属, スクール,
通信教育, 人材・FC募集, 金融・投資, 消費者金融, 保 険, 旅行, 飲食、医療、
エンターテイメント, 書籍・出版, 不動産・リゾート, 自動車・バイク,
メーカー・通信, その他など、様々なクライアントが継続的に広告を出稿しています。
ターゲット型フリーペーパー
読者層を意識したコンテンツを展開しているフリーペーパーになります。
ターゲットにあわせた配布戦略をきっちり行っている媒体ほど付加価値は高いです。
たとえば、幼児向けフリーペーパーの場合、幼児が遊ぶ設備を併設しているような
カフェでの設置、幼稚園・保育園などで手渡し配布されている、というように
読者層とフリーペーパーの配布先が一致しているかというのが大切です。
ここが一致せずに、このケースでいうと繁華街のカラオケボックスにて設置の場合、
幼児向けママが繁華街にそれほど頻繁にいかないので、きっちりターゲットに
届いているかどうか怪しい。また、公表されている部数が本当なのかというところまで
怪しまれます。
ターゲット型読者層は媒体ごとに千差万別で、シニア、経営者、富裕層などさまざまです。
媒体例:赤ちゃんBonjourach(ボンジュールアハ)
・媒体概要
全国で105店舗を展開し、年間100万人以上が訪れるマタニティ・ベビー用品専門店
「アカチャンポンポ」にて配布されているフリーペーパーになり、19万部を全国の
店舗設置&新規会員に手渡しで、全国のプレママ&ママに訴求できます。
配布場所もアカチャンホンポの他、随時拡大しています。
・部数:
約20万部
・広告実績業界
化粧品、保険、スクール、赤ちゃん用品メーカー、アパレル、通信教育など
媒体例:soccerMAMA(サカママ)
・媒体概要
小学生のサッカープレーヤーを持つ母親に、役立つ情報を発信するフリーマガジン!
年4回、11.6万部発行。全国1,550世帯の母親宛に直接送付される他、ジュニアチーム、
スクールを通して手渡しされています。
・部数:
11.6万部
・広告実績業界
化粧品, アパレル・貴金属, スクール, 通信教育, 金融・投資, 保険,
エンターテイメント, 飲食, 不動産・リゾート, 自動車・バイク, メーカー・通信,
サービス, その他
フリーペーパーのジャンル別、押さえておきたい見極め方
地域密着型フリーペーパー
・エリアごとの配布カバー率はどれくらいか?、未配布率はどれくらいあるのか?
新聞のエリアカバー率が下がっている現在、このフリーペーパーにおける配布
エリアカバー率が100%に近ければ近いほど媒体価値があがります。
・配布方法はどのように実施しているか?
新聞折込なのか?新聞折込だけど、エリアカバーしきることは難しい。
ポスティングなども併用して活用しているか?
もしくはポスティングのみで全ての部数を配布しているか?
・ポスティングで配布している場合、自社でポスティング部隊を持っているか?
最近、伸びているフリーペーパーの特徴として、自社でポスティング配布要員を
雇用しています。
・広告出稿を検討するなら、継続的に広告出稿しているクライアントと
その業界はどこか?
継続出稿しているという事実は、何らかの効果がある証拠になります。
ターゲット型フリーペーパー
・狙っている読者層にあった誌面内容か?
読者の興味がわかないコンテンツだと読まれる可能性は下がります。
・配布先は読者層とマッチしているか?
たとえば、育児ママ向けのフリーペーパーなのに、配布先がカラオケボックス、
居酒屋だと読者が行かなさそうな場所となり、全く届いていないと考えても
不思議ではありません。
育児ママ向けなら、乳幼児を遊ばせられそうなカフェなどで 配布されているということなら、
こちらのほうが届いていると思って間違いないでしょう。
・広告出稿を検討するなら、継続的に広告出稿しているクライアントとその業界はどこか?
こちらは、地域密着型フリーペーパーと同じですが、継続出稿しているという事実は、
何らかの効果がある証拠になります。
両方に共通した特徴として、以下もあげられます。
・読者双方向型コンテンツ
育児ママ向けなら子供の写真、シニア向けなら俳句や川柳など、読者に対して
募集企画を実施して、実際に応募があったものを掲載することは非常に
効果があります。※狭域エリアになればなるほど効果が上がります。
・媒体限定のお得情報
よくある話ですが、その媒体限定の人気店からのお得情報・キャンペーン情報は
読者に喜ばれます。
もし、エリアマーケティングをしたいクライアントからの提案依頼が
あったら今日の話をもとに、フリーペーパーを提案してみようよ。
意外にいけそうですね。
ちょうど今、大手英会話教室を運営しているZさんに提案する案件が
あるので、フリーペーパーを提案してみます。
どのエリアにどんなフリーペーパーがあるのかわかんないんですよね・・・。
全国のフリーペーパーをカバーしていて、見本誌を取り寄せて実績情報も
丁寧に記載してあるから、無駄な時間をかけずにすぐに提案できるよ。
クライアントの要望にあった媒体を探すのって大変で・・・。
ネットで検索しても見つからないことも多いし、
時間を無駄にしてしまったり、結局提案できずに終わってしまったり・・・。
今回は、チャンスを逃したくないので、すぐ使ってみたいと思います!
山田さん、ありがとうございました!!